「ただいま。」おじいさんが、家に上がると、女の子もちょこっと。
「あら、おじいさん。この子どこの子ですか。」
「いや、わしも知らないんだよ。やー、どこから来たのか、いっこうにわからないし、口がきけないんだよ。」
「そうですか。それじゃね。ま。おうちの人も心配してるだろうが、このまんま外に放り出しておくわけにもいかないから、一晩泊めてやりましょう。」
「そうだな。そのうち親が探しに来るだろう。」
それが、一晩たち、二晩たち、三晩たち、いっこうに誰も来ません。
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