これなら、雨が降っても冷たくない。風が吹いても寒くない。雪が降っても凍らない。おじぞうさんは、大喜び。
ある日、多助じいさんが、野良仕事の帰り、おじぞうさんの前まで来ると、女の子が一人。
「おいおい。わしゃ、仕事の帰りなんじゃが、お前さん、ついぞ見かけない子じやな。どこの子だ。」そう話しかけても、女の子は、黙っている
「おいおなんて言う名前だ。」でも、女の子は、黙っている。
「なんだ。お前、口きけないのか?こんな所にいたんでは、人さらいにさらわれちまうぞ。さあ、はやく、おうちにお帰り。もう、日が暮れるから。なあ、はやくお帰り。気をつけてお帰り。」ところが、歩き出した、おじいさんの後から、とことこついてくる。
「おいおい。だめだ、だめだ。わしの後についてきても困るよ」多肋じいさんが、そう言うのも聞かずに、女の子は、家まで、ついて来ました。
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