10月30日のドキュメント

写真・文/きうち


本番当日のリハーサル。ようやく初めて全員揃っての演奏ができました。そんな練習不足で迎えたボランティア演奏会も今回で11回目。しかも1年ぶりというのだから、多少の心配もありました。しかし、無事にその日を向かえて部員一同ホッとした次第です。

我々箏曲部は相変らずレベルの低いグループなので、サーポート・ミュージシャンの存在は重要です。むしろ演奏レベルというより、演奏会で音楽を聴く患者さんの身になれば、箏の演奏だけよりも様々なジャンルの演奏が聴けるほうが楽しいはずです。そこで、今回はチェロとピアノの姉妹デュオの“にっしー姉妹”のご協力を得ることができました。本当に頼もしい限りです。

せっかく1年ぶりの演奏会だというのに、朝から雨模様。しかも段々雨足が激しくなってきます。とにかく心配なのは楽器の移動です。こればかりは、どうにもなりません。しかし、本田さんのご主人が車できてくれたので、楽器の移動は順調にこなせました。はぁ〜やれやれ(笑)

今回使用した楽器は、箏の他に、チェロ、電子ピアノ、リコーダー、津軽三味線、サンシン。さながらオーケストラです(笑)。もちろん、楽器だけではなく、立奏台、譜面台、毛氈もあるかと思うと、電子ピアノ用のアンプ・スピーカーもあります。それらを約30分でセッテイングするのだから、そのドタバタは凄まじいものです。しかし、そこはチームワークの素晴らしさでしょう。設営も予定通り手際よく完了。ビデオ撮影をして下さった中井さんも、一緒に手伝って下さいました。いつも本当にありがとうございます。

私たちの演奏会では、子供たちがすっかりサポート・ミュージシャンで定着しました。最初は、わけが解らないまま連れて来られた子供たちでしたが、成長するにつれ、自分も人の役に立つことができることを自覚しつつあるようです。病院のスタッフの方も「子供たちはとっても良い子」と言ってましたが、楽しみながら何にもかえがたい教育になっているのかも知れませんね。

津軽三味線の中村さんは、私管理人とながたママが以前お世話になった上司で、今年の3月に定年退職されました。皆が一緒に働いていたのは15年近くも前で、ながたママは職場の配置換えで移動し、私は地方勤務でしばらく東京を離れていました。しかし、こうしたボランティア活動で再開できるのは、言葉には言い表わせないほどの幸せです。

なにより、11回目のボランティア演奏会が成功に終わったのは、みんなで力を合わせた成果です。楽しい1日を過ごせたのも、良き音楽、そして良き仲間の存在があってこそ。これからも頑張って続けて行きたいと思います。


さぁ!次回の演奏会に向けて頑張って行こう!!


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