我輩は猫一葉の膝にのり

遠い日を偲ぶよすがの一葉忌

浅草の和紙へのせたいなつの筆

新札の柄が人目をひく巷

一葉が匂う遺作の十三夜

なつの札夏目の札の上へのり

桐ひと葉なつの机に秋ふかし

懐かしくいとしくおぼろなる明治

たけくらべみて新札も好きになり

しじみやの声下町を朝にする

十三夜別れがつらい車夫の恋

新装の一葉館へ夢があり

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