「うーん、インドにあるという仏の石の鉢かぁ。わざわざインドまで行ってられるものかなぁ。おっ!そうだ」 石造りの御子は、インドに行くふりをして、3年間も近くの山にこもり、山の中で見つけた石の鉢を、恭しくかぐや姫に献上しました。その鉢を見てかぐや姫は言いました。 「何と言うことでしょう。私の知っている仏の石の鉢は、黄金色に光り輝いているはずです。これには蛍ほどの光もありません。」 偽物を見破られてしまった石作りの御子は、すごすごと帰っていきました。
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