多助じいさんが、せっせとしているうちに、カチーンと何かが鍬の先に当たりました。

「おやおや。なんじゃこれは。ただの石ころとは、ちょっとちがうな。」そういって掘り出して見ると、中から現れたのは、おじぞうさん。「あれあれ。何でこんな所にまあ。石のおじぞうさんがどろんこになって。」

「あー。このままではしかたがないから、ちょっとな、小川へ行って体を洗ってさしあげましょう。」

すすむ