花の下やかんも少し酒くさい

花びらがひとつ野点の茶器へ浮き

誠実な秘書を狂わす花吹雪

ピカピカの一年生へ花吹雪

花の散る頃までつづく花粉症

花を愛で酒を浮かせる野天風呂

満開の下で一日馬鹿になり

けづられた桜が痛い吉野山

つつましい妻を踊らす花見酒

ぼんぼりと桜の下で酔いつぶれ

夜桜へ酒をもち込む小企業

国の為散った桜へ捧げ銃

靖国へ集う桜の散り残り

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