木内 信夫の

わんぱく物語


木内信夫の未着色作品
3回目の命日にちなむ巡礼の旅
舞鶴引揚記念館 語り部アーカイブB 語り:木内信夫さん
作者・木内信夫は令和3年4月24日に死去しました

赤坂編〜少年時代  満州編〜軍隊時代

 「ノブちゃんは乱暴者だったんだョ」。親戚が集まると、父・信夫の昔話が出ます。そんな昔話を横で聞きながら照れ笑いをしている父ですが、最近父はその昔の出来事を思い出しながら、数十枚の絵を描きました。父が描いたそれらの絵は、親戚たちの言う乱暴者を裏付けるものばかりです。

 絵はあくまでも父の自分史です。しかし最も興味深いのは、絵から“昭和”という時代が垣間見えることです。絵の中にある“昭和”は、初期から20年まで。私たち若い世代が小説やドラマで知るその時代は、軍国主義にひた走る日本の姿や時代に翻弄される人々の群像ですが、父の絵は群像ではなく、そんな時代でも確かに生きていたことを実に人間らしく描いています。

 戦争のない平和な未来、そのヒントはきっとどこかにあるかも知れません。昔々の東京赤坂、そして満州に一個人の目で見た“昭和史”を、父のコメント入りで紹介いたします。

「わんぱく物語」HP管理者 木内 正人(信夫の息子)


令和6年7月30日 更新