「金魚〜ェきんぎょ〜」と、のんびりした声で売り歩く金魚屋さん。死んだイワシを生きているかのように売りあるく魚屋さんと違い、夏の真っ盛りをひさしの大きい麦藁帽子をかぶって、ゆっくりゆっくり歩いてゆく。(昭和8年)