“チャイコフスキー『四季』の世界”〜朋菜さんのリサイタルにて


平成21年12月4日 (文/HP管理者 木内正人)

この日はロシアで活躍されている日本人ピアニスト宮崎朋菜さんが東京でソロピアノリサイタルが開催されました。会場は東京都墨田区錦糸にある「すみだトリフォニーホール」でした。名門「新日本フィルハーモニー交響楽団の拠点としても有名なホールです。久しぶりに朋菜さんにお会いできるのを心待ちにしていました。

ピアノソロということで、朋菜さんのワンマンショーでもあります。そして素晴らしいショーでした!。朋菜さんはロシアで暮らすようになって来年で10年になるそうです。そんなロシアへの想いを、チャイコフスキーの『四季』によって叙情的なロシア絵画と朋菜さんの楽しいトークでいざなって下さいます。美しいピアノの音楽、そして映像と朋菜さんの楽しいお話と、まさに“ファンタジア”のような素敵な時間を過ごすことができました♪

これはチャイコフスキーのピアノ曲集『四季』・6月・『舟歌』が演奏されているときに紹介された絵のひとつで、ロシア絵画を代表する風景画家の一人、レビタンの『静寂の修道院』です。

  岸辺に出(い)でよう。そこでは波が
  わたし達の足を接吻する。
  星が神秘的な哀しみで
  わたし達の頭上で輝き続ける。

プレッシチェフ作の詩をとりあげながら、チャイコフスキーの曲がピアノで演奏されます。美しい音楽の調べとロシア絵画によって、詩情あふれる世界がコンサートホールいっぱいに広がっていました。

また、朋菜さんの集中力にも驚かされました。演奏の合間に楽しいトークを交えながらも、演奏は譜面無しのすべて暗譜。まさに稽古の賜物であり、プロの偉大さを感じます。素敵な演奏を聴かせて下さった朋菜さん、本当にありがとうございました♪

現在、朋菜さんは、「旧ソ連抑留画集」のロシア語翻訳者の鈴木先生とご一緒に『二十一世紀・新・平家物語』と題する宮崎朋菜さんの世界ツアーを企画されていて、私の父もイラストレーターとしてご協力させて頂いております。日本の豊かな感性を、美しいピアノの調べ、そして世界各地の言語に翻訳されたナレーションで贈るエンターテイメントです。芸術という文化交流によって世界の人々との距離を縮めている朋菜さんのご活躍を心より応援しております。

 

ピアニスト宮崎朋菜さんの公式ホームページ

即席・超簡単!クマでもわかる「ロシア」

ロシア語版「旧ソ連抑留画集」


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