2月26日のドキュメント

写真・文/きうち


まずいっ!!・・・そんな焦りの日々でした。というのも、今回ほど練習不足の状態で迎えたボランティア演奏会はありません。職場サークルということで、練習場所も倉庫の一角ですが、それぞれの部署で働く従業員にとって全員が集まれることはほとんどありません。また、業務上の都合が付かず全員が顔を揃えたのも本番当日でした(苦笑)

何よりありがたかったのは、新たなサポートミュージシャンの登場です。これまで私たちと一緒に琴を演奏してきたあおきさんですが、前回のボランティア演奏会で引退されました。しかし、今度は沖縄三線(サンシン)グループとして参加して下さいました。本当にありがとうございました!ちなみに、グループ名の『青い宝石』とは、メンバーのお名前から一文字ずつとったものです。

今回は新曲を含めた5曲を演奏します。連続で演奏するとおよそ25分かかります。週2回のお昼休みでは15分ほどか練習時間が取れないので、5曲連続で練習したのも当日のリハーサルが始めてです。とにかく集中力が勝負です。

ともあれ、集中して練習したせいか、さすがにお腹も空いてきました(笑)。久しぶりにメンバー全員が集っての食事となりました。やはり、気の仲間との食事は楽しいものです。今回の練習不足は決して怠けていた訳ではなく、仕事上の不可抗力でもあるの仕方ありません。まずは、今ある力を発揮してお年寄りの皆さんと一緒に楽しく演奏するのみです。

もちろん、今回のボランティア演奏会が終わって、お仕事のほうも落ち着いたら野外ミーティング(という名の食事会)を企画したいと思います(笑)

会場に着くと、舞台の上には豪華なお雛様が鎮座していました。施設のスタッフのご親切により、事前に舞台の様子を携帯写メで送って下さったので、概ねわかっていたことですが、やはり実際に現地で確認してみないとわからないことがあります。今回は私たちが“七人囃子(?)”になるという企画で臨みました(笑)

そこで実際に琴を並べてみました。うーん!結構ゴージャスです♪まさに女の子節句にふさわしい彩ですね!(って唯一の男性が浮いてますが・・・(苦笑))。雛壇だけでなく、天井からの吊るし雛も舞台効果を発揮しています。素敵なステージを用意して下さって施設の皆さん、本当にありがとうございました。

演奏のほうは決して褒められたものではありませんでした。しかし、お年寄りの皆さんは大喜びして下さいました。ボランティア演奏会で重要なのは上手く弾くことではなく(もちろん、上手いに越したことはありませんが)、弾き手と聴き手がひとつになる楽しむということなのだと思います。

ここの施設の方々の多くは認知症ということですが、私たちのことを覚えてらっしゃいました。というより、私たちが来るのを楽しみにしてらっしゃるようでした。ささやかなことではありますが、人のお役に立てる実感は何にも変え難いものがあります。私たちはお年寄りの皆さんに元気を頂いているのかも知れません。

ボランティア演奏会の終了後、お年寄りの皆さんから素敵なプレゼントを頂きました。皆さんの手づくりによるカードケースです。これまでも色々な手作りプレゼントを頂きました。何より、私たちの拙い演奏でこうしたお礼はもったいない限りです。頂いたプレゼントはメンバーそれぞれで大事に使っています♪

さて、こうして無事に23回目のボランティア演奏会を終了でき、私たちサークル員一同ホッとしております。社会科見学(?)というころで、職場の新人も応援に来てくれました。人は出会いによって成長するものです。若い新人にもそんな思いが伝わってくれればこれほど嬉しいことはありません。そして何より、私たちを日頃から支えて下さっているメンバーのご家族の方々、ビデオ撮影に足を運んで下さった中井さんに感謝し、次のボランティア演奏会に向けて歩んで行きたいと思います!


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